感染症・ワクチン情報

兵庫県小児科医会 > 感染症・ワクチン情報 > ロタウイルスワクチン

ロタウイルスワクチン

令和2年10月1日から、ロタウイルスワクチンが定期接種になりました。初回接種の標準的な接種期間は生後2か月から生後14週6日までとなります。ロタウイルスワクチンは生後6週から接種できます。

ワクチンの種類と回数

接種には、グラクソ・スミスクライン(GSK)社のロタリックス、あるいはMSD社のロタテックを用います。ロタリックスでは4週間以上の間隔をおいて2回、ロタテックでは4週間以上の間隔をおいて3回、それぞれ経口投与します。同じ製剤で接種を完了することを原則としますが、里帰り出産などで、どちらか一方の製剤のみとしている自治体に移動した場合などは例外となります。

接種後の注意

接種後1~2週間は「腸重積症」に注意しましょう!
腸重積症とは、腸の一部が隣接する腸管にはまり込む病気です。腸の血流が悪くなることで腸の組織に障害を起こすことがあるため、速やかな治療が必要です。ワクチン接種から1~2週間くらいまでの間には、腸重積症のリスクが通常より高まると報告されています。

腸重積症の症状としては

  • 突然はげしく泣く
  • 機嫌が良かったり不機嫌になったりを繰り返す
  • 嘔吐する
  • 血便がでる
  • ぐったりして顔色が悪い

などがあります。

接種後にこれらの症状が一つでも見られた場合は速やかに医療機関を受診しましょう。腸重積症はロタウイルスワクチンの接種にかかわらず、乳幼児がかかることのある疾患で、まれな病気ではありません。(2020年8月)