「飛ばそう、ドクタージェット」クラウドファンディング募集中
救える小さな命を高度専門病院へ・ドクタージェットを導入しようというプロジェクトが始まりました
兵庫県小児科医会の先生方へ
兵庫県立こども病院の飯島です。
兵庫県小児科医会の先生方に、ご協力・ご支援いただきたいことがございます。
国立循環器病研究センター移植医療部部長や大阪大学大学院医学系研究科教授を歴任され、現在は千里金蘭大学学長の福嶌教偉(ふくしま のりひで)先生が理事長を務めておられるNPO法人日本重症患者ジェット機搬送ネットワーク(JCNN)のクラウドファンデイングに、ご協力・ご支援いただけませんでしょうか。
スイスやアメリカ、オーストラリアをはじめとした諸外国では、医療用ジェット機を用いた患者搬送システムが以前より常用的に利用されています。
日本においては、北海道患者搬送固定翼機運航事業で北海道航空医療ネットワーク研究会(HAMN=ハミン)が、医療用小型ジェット機「メディカルウイング」機体を用いて、2010年からの12年間で93例の小児患者を搬送しています。
このように、日本国内において、ドクタージェットの機体は既に存在し、北海道においては実運用がされています。しかし、北海道以外には、重症小児患者を医療用ジェット機で搬送するシステムはありません。
そこで、2024年4月から、伊丹空港にジェット機を常備する計画が動き始めました。
このプロジェクトは、全国各地から、医療用ジェット機搬送を要する小児患者の搬送要請を受付け、重症小児患者をPICUをはじめとする、高度専門医療機関へのジェット機搬送ができる状態を目指しています。
このプロジェクトには、国立成育医療研究センターの五十嵐隆理事長や当院集中治療科部長の黒澤寛史先生も関わっており、プロジェクトが動き始めると、兵庫県立こども病院のPICUスタッフも患者搬送に関わる可能性が高いと考えています。
HAMNでは、北海道で「寄付」を原資とした搬送実績を元に、国からの援助に繋げた経緯があります。今回の計画でも寄付を主な原資として、運用実績を作った上で、全国でのドクタージェット運用の必要性を行政及び法曹界に継続して訴えかけ、まずは小児のドクタージェット運用を国の事業として認可してもらうことを目指しています。
国の認可が叶えば、適応を成人に拡大するとともに、羽田空港にもう1つの格納庫を稼働させて、全国、おとなも子どもも、地方の重症患者をジェット機で高度専門医療施設に搬送することに繋げることができます。
「なぜ、“ドクタージェット”を飛ばす必要があるのか」「すでに運用されているドクターヘリと何が違うのか」「どうしたら、ドクタージェットを飛ばせるのか」等については、クラウドファンデイングのホームページ(“ドクタージェット レディーフォー”で検索可能)に詳しく書かれておりますので、是非ご覧ください。
子どもたちの未来のために、皆様のご支援が必要です。応援宜しくお願いします。
令和5年11月8日
兵庫県立こども病院 院長
飯島 一誠